自分がこれまでトレードしてきた上でずっと気になっていたことがあるので記事として残そうと思います。
タイトルの通りなんですが、リアルタイムで売買の状況をツイッターや掲示板、最近ではサロン等で発信しているものを多く見かけるようになりました。
いわゆる先出しトレードですね。
自分のトレードの状況を発信することは全く問題ないと思います。むしろどんどん発信してもらえればと思います。
しかし問題なのはそういった他人のトレード情報に便乗(ミラートレード)するのはかなりのリスクがあるということです。
今回は、トレードの初心者~中級車向けに、先出しトレードに便乗するリスクと、逆に利用する方法を解説していきたいと思います。
あくまで個人的な体験に基づく考えです。
何も考えずミラトレは言語道断
私も初心者の時はよくやっていました。
〇万円を〇倍にした凄腕トレーダーのポジション状況
と聞くと、そのトレーダーのポジション状況を知りたくなりますよね。さらにそのポジション情報がエントリーからイグジットまでリアルタイムで知れるとあれば真似したくなるのは当然です。勝ちたいですもんね。
凄腕トレーダーは世の中たくさんいますが、SNSなどで彼らの情報は容易に手に入る状況にあります。
と、何も考えず便乗したり・・
中級者ともなればこんな浅はかなエントリーはさすがにないと思いますが、私は始めて間もない頃はよくやっていました。
理由は簡単です。
小難しい金融政策や経済指標などのファンダメンタルズ要因、直近高値?ネックライン?ダイバージェンス???などの難解なテクニカル分析などを習得して実践するより、リアルタイムで発信される他人のエントリーに便乗するほうが100万倍楽だからです。
さらに情報の発信元が有名な勝ち組トレーダーだとあれば、自分も勝てると思っちゃうんです。
やっかいなのが、それでも数回は利益を出せるところにあります。
これがなぜ言語道断なのかは後述します(だいたいわかると思いますが・・
ミラートレードをおすすめしない理由
ミラートレードは、同じタイミングでエントリーできたとしても様々なリスクがあります。
証拠金・レバレッジの違い
当然のことですが、運用している証拠金が違えばレバレッジの率も変わってきます。
勝率の高いトレーダーは資金管理を徹底している為、証拠金に対して適正なレバレッジを掛け取引数量を決定しています。
利益確定ポイント・損切りポイントまでの値幅や、追加ポジションの有無または数量、取引時間軸など様々な要素に基づいてレバレッジを調整しているトレーダーがほとんどです。
上記の情報がないまま、エントリーポイントのみを真似して便乗することは、致命的な損失を受ける可能性が高くなります。
損切りポイントがわからないままエントリー
これはミラトレでよくあるパターンです。
エントリーポイントと損切りのポイントを同時に発信してくれる親切なトレーダーもいますが、必ずしもそうではありません。
過去の私の苦い経験です。
ドル円ロング
翌朝
自分で考えてエントリーしたわけではないので当然損切ポイントも自分では設定できません。
また、仮に損切りのアナウンスがあったとしても、レバレッジや取引数量の違いから致命的な損切りとなってしまう場合も考えられます。
ある程度の勝率があるトレーダーなら、損切りポイントを決めたうえでエントリーします。むしろ損切り前提でエントリーする方も少なくありません。
凄腕トレーダーにとっては小さな損失であっても、自分にとっては資産の大部分を削られる大きな損切りとなってしまう場合があります。
利益確定ポイントがわからないままエントリー
これも損切りポイントがわからない理由と同じです。
ミラートレードに成功し良いポジションが持てて、さらに利益が乗ってもまだリスクはあります。
こちらも自ら考えてエントリーしたポイントではないので、当然利益確定ポイントも根拠をもって設定することは難しいでしょう。
利益が乗って、適当なところで運良く利確することもできるかもしれません。
しかし、真似したトレーダーがどの時間軸を見て、どのくらいの期間または値幅でイグジットしようとしているかは、そのトレーダーの手法によるところが大きいです。
真似をしたトレーダーが短期で少ない値幅を狙いに行っているにも関わらず、自分は欲を出してリスクを冒したホールドを考えてしまうなんてこともあります。
利益確定のアナウンスがあればいいのですがそうとも限りません。
そもそもの信用
ミラトレのリスクは信用に関する点が一番のリスクだと私は考えています。
参考にしようとしているトレーダーは本当にトレードをしているのか?集客目的で勝ちトレーダーに見せる為に様々な情報を偽っている可能性もあります。
ここら辺はトレード以前の問題なのでこれ以上は書かないことにします。
私が考える信用に関する本当のリスクは、「無責任な情報発信」にあります。
これは自分のポジションを発信しているトレーダーが悪いというわけではありません。
有料サロンなどである程度の責任を持って情報発信を行っていない限り、それ以外のトレーダーの情報は鵜呑みにするのはリスクがあるということです。
実力が認められているトレーダーだとしても、そのトレーダーが、エントリーポイント、損切りポイント、利益確定ポイントなどを全て毎回リアルタイムで発信する保証はありません。なぜなら責任を伴った情報発信ではないからです。有料サービスではない限り責任を持つ必要ももちろんありません。
また、ミラトレの対象が情報発信をやめてしまえば、自分のトレードもそこで終わりとなってしまいます。
エントリーのみアナウンスしておいて、知らずうちに損切りしていることなんかよくあることです。特に損切りした負けトレードはなかなか発信したくないですよね。
先出しトレードを発信する目的は、フォロワー集め、自分のトレードの為、単なる趣味などさまざまです。無償でミラトレの完璧な情報を発信し続けるトレーダーはなかなかいません。
そもそも値動きに100%確証がない相場に他人の不確かな情報で向き合うのはリスクが高すぎます。
先出し情報を餌にしている可能性も
SNSでは、莫大な残高や大きなロットでの取引を投稿して注目を浴びようとしたり、勝った時だけ投稿して常勝に見せかけているアカウントをよく目にするにようになりました。
このようなアカウントは、先出し情報を配信する代わりに、自身が主催するFXサロンやコミュニティへの誘導が目的の可能性があります。
FXサロンやLINE@などのコミュニティでは、主催者が得をする仕組みや条件がある場合が多く、それを目的に偽りの情報発信をしている場合もあります。
このようなコミュニティに参加すること自体は問題ではありませんが、主催者のスキルが本物なのか慎重に見極める必要があります。
これについては以下の記事で詳しく紹介しています。
FXや投資やっている方は、SNSで情報収集をする場合が多いと思います。2018年以降の仮想通貨ブームを境に増えているのが、自称熟練トレーダーが主催するLINE@などの配信アプリやDiscordなどのチャットツールを使ったFXサロンや[…]
ミラートレードするならば
他者のポジションを参考にするにあたり、最低限以下の条件が必要です。
自分自身にFXの基礎知識がある
大前提となる条件です。
参考にしているトレーダーがテクニカル分析をしている場合、水平線、トレンドライン、チャネルラインなどのラインや、ダブルトップやヘッド&ショルダーなどのチャートパターン、ローソク足の形状などの基礎知識が必要となります。
さらに言えば、基礎知識に加え自分自身にもある程度の手法があることが望ましいです。
理由は、参考とするトレーダーがポジションを持つ根拠を理解するためです。理解できない場合はミラトレをするべきではありません。
この点が不十分だとエントリーはできても、損切りや利益確定ができないだけでなく、何も考えず他者のミラトレをしてしまうというリスクの高い癖がついてしまいます。
理解できないときは乗らない。理解できても自分の手法やルールに合わない場合は我慢してエントリーを見送ることも大切です。
同じ取引時間軸のトレーダーを参考にする
参考にしているトレーダーが、スキャルピング・デイトレード・スイングトレードなどどのような取引時間のスタイルを主にしているのか把握する必要があります。
参考にしたエントリーが、トレンドに逆行した超短期のリバ取りであった場合などは最悪です。
できれば自分の取引スタイルに似たトレーダーを参考にしましょう。
できれば複数のトレーダーを参考にする
ひとりのトレーダーを注視するのではなく、複数のトレーダーの情報発信を参考にしましょう。
できれば、自分と同じ取引時間軸のトレーダーが好ましいです。
トレードにはドローダウンがつきものなので、ひとりのトレーダーの情報のみを参考にするのは危険です。
異なる手法を用いる複数のトレーダーのポジションが重なったときなどは高い確率で利益が乗る場合が多いです。
先出しトレードで自分の手法を磨く
勝率の高いトレーダーのトレード情報は無視するにはもったいなすぎる材料です。自分のトレード手法を磨くためどんどん参考にしていきましょう。
先出し情報とチャートを一緒に見てみよう
これはぜひ初心者の方に行ってほしいことです。
自分が参考としたいトレーダーがエントリー&イグジットの情報を発信してくれていたら、その時点のチャートを見てみましょう。
リアルタイムではなくてもOKです。そのトレーダーの過去のポジションをチャートと合わせて見ることで、どういう状況で相場に入っているのかがわかってきます。
簡単すぎて基本的なことと思えるかもしれませんが、特に負けているトレーダーにはめんどくさがらず実践してみてほしいと思います。
そのトレーダーの手法も垣間見えるかもしれませんが、それ以上に大切なことがわかってきます。
- 相場の重要局面を意識している
- 優位性の高いポイントまで待てる
- トレンドを意識したトレード
- 損切後でも冷静なトレード
以上は、勝てるトレーダーの共通点です(私が知っているトレーダーの中でです)
手法とまではいきませんが、相場に向き合う上で大変重要なことです。
- 方向感の無い中途半端な位置でのエントリー
- ポジポジ病、早まったエントリー
- 無理な逆張りでギャンブルトレード
- 損切り後熱くなってゼロカット
こちらは、私が始めて間もないころのトレードの特徴です。初級者で負けが込んでいる方はこのような状況に陥っていないでしょうか?
参考としたいトレーダーのエントリーポイントとチャートを突き合わせて見ることで手法まではわからないと思います。しかし、上級者と初心者との相場に向き合う上での意識の違いが何となく感じられると思います。
上級者のエントリー&イグジットポイントとチャートを合わせて見ることで、書籍やサイトからは得られない生のトレードの雰囲気を感じることができます。初心者はぜひこの方法で先出トレードの情報を活用してみることをお勧めします。
FX取引で資産を増やしていくには、情報収集や手法の学習は必須です。それら有益な情報を得るには、書籍やセミナーへの参加、インターネットなど様々な方法があります。中でも最近急速に増えているのが、FXのオンラインサロンやコミュニティです。[…]
なぜそこでエントリーしたか考えよう
前項では、上級者の相場への向き合い方を先出トレードから感じてもらう方法を書きました。
この方法を実践していると、「なぜここで?」という疑問が必ず湧いてくると思います。上級者の手法を解明し自分自身のものにしたくなるからです。
リスクの高いミラトレを続けてしまう方は、そういった疑問が湧かない方だと思います。
ある程度相場分析の基礎知識がある方は、上級者のトレードを見て「なるほど」と納得するかもしれません。
さらにそこから掘り下げて分析することで、上級者がエントリーする際の細かな条件や状況等がわかってくる場合もあります。
ただし、上級者の場合様々な条件を組み合わせて独自の手法を確立している方がほとんどなので、全く同じ手法を自力で手に入れることは難しいかもしれません。
たまにその人のブログやnoteで手法をまとめている場合もあります。
また、情報の発信元がSNSなどであれば思い切ってコンタクトを取り質問してみましょう。以外に丁寧に教えてくれる方は多いです。
どうせ他人トレードを参考にするならこのように手法まで参考にするのが一番近道です。
また、テクニカル分析の基礎知識がない方は、当ブログで手法に関する基礎的な記事をいくつか書いていますので読んでいただければと思います。
本当に欲しいのは手法の情報
継続して相場で利益を出し続けていくには、自分自身が勝てる手法を身に着ける他にはありません。
先出し情報よりももっと重要なのは、「勝てているトレーダーの手法」の情報です。
実は先出し情報に比べると勝てる手法の情報はかなり少ないです。
※怪しげな情報商材には注意です!
ミラトレの話から脱線してしまいますので、今回はおすすめのブログを一つ紹介してこの項は終わりにしたいと思います。
「投資したいけど、どうやったらいいの?」「どこの取引所を使ったらいいの?」「投資を通じてFIREしたい!」という方向けに…
トムさんのブログです。実際に高収益を上げた手法を詳しく解説してくれています。また、手法に使用するインジケーターも公開しています。
こういったリアルなトレード記録を手法と共に公開してくれているブログはなかなか見つけられなかったです。
ただし、手法を参考にする場合も、何も考えず真似をするのではなくより理解を深めてからでないとミラトレと同じ結果になってしまう可能性があるので注意が必要です。
手法と並び、トレードの重要な要素が資金力です。
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